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『SHIENと将棋』(第3回)-将棋の駒をどう見るか

作成者 admin 最終変更日時 2010年02月25日 12時13分

『SHIENと将棋』(第3回)-将棋の駒をどう見るか

 第一回、第二回といかがだったでしょうか?

 見えないものを見る力、理性と感性の融合、という感覚は、人生においてとても大きなヒントを与えてくれると思うのですが、いかがでしょうか?

  それでは、次に、じゃあ将棋が私にはどう見えているのか、そんなお話をしたいと思います。 皆さんは、「将棋」って、どんなものだと感じますか? たとえば、一般社会において、「あの人は、人を駒のように扱う」って会話に使ったりするのを聴いたことはありませんか?きっと、今までの人生に一度くらいそういう状況があったのではと推測するのですが、いかがでしょうか?

 このような、「人を駒のように扱う」という言葉が持っている共通認識は、「将棋は駒を自分の思い通りに動かせる。歩はたいした駒じゃないから、捨ててもかまわない・・・・」というものでは、ないでしょうか?

 でも、それって、ほんとうなのでしょうか? たとえば、企業において、もちろん会社の方針に逆らうことは、困難ではあるでしょう。しかし、奴隷のように扱っていては、人は自分から動かなくなることが現実ではないでしょうか? どのようにでも、人は動かせると思ってもそうではないし、たとえ厳しい経済環境においても、そういう人の使い方では、力を発揮できないでしょう。いや、それでも発揮させるのだ!金は払うのだから企業側が求める力を発揮せよ!!と経営陣は言うかもしれません。でも、それでは、体や心がうまく働らかなくなるのではないでしょうか。

 こんな話をしていても、「替わりはいくらでもいるのだ。言われたとおりに働け!」というのが現実かもしれません。そして、そのような行為が、人間の存在、企業自身の存在や社会のあり方を危険にさらしているのかもしれません。もしそうだとしたら、このような考えは、人間を人間として認めていないといえるのではないでしょうか?

 ここに、問題があるように感じます。もちろん、企業としては、利益を上げないといけない。そうしないと生きていくことができない。それは、わかります。しかし、上からの命令に従わせるだけでは、企業は強くなれないと思うのです。それに「人間」が不幸になっていくと思うのです。

 さあ、そう考えたときに、将棋の駒を見てください。そして、一つ一つの駒に触れてみてください。きっと、ぬくもりを感じるはずです。この駒たちに、「命」を感じてほしい! それが、私の望みです。そして、強くなるための秘訣でもあると思うのです。よく見てください。いろんな駒があります。それぞれに個性があるのです。そして、そのさまざまな個性が、一つの目標に向かって絡み合って活躍した時、勝利が訪れるのです。駒に命を感じるのです。私は、自著『ほんとうは教えたくない将棋の力』(よか出版)(紀伊国屋書店、日本将棋連盟関西本部販売部の店頭売り、ネット販売で購入可)の中で、「駒の声を聴け」と表現しました。

 一つ一つの駒の命を感じ、一つ一つの駒の声を聴いた時、「これだけ考えてくれるリーダーの下で、みんな力を合わせていこう」となるのではないでしょうか? これは、理想論かもしれません。しかし、そのように理想論ともいえる状況をいかにつくりだしていくか、いかに人を育てるか、そういうことまで考えていければいいのではないでしょうか。 どうか、みなさま、駒の命を感じてください。駒の声を聴いてください。 そうすれば、駒は自ら組織のために動きたくなってくる、社会のために動きたくなってくる。そう思うのです。自分の能力を発揮させながら、周りも幸せにしようとすると思うのです。

 以上のような考えは、SHIEN支援につながっている、SHIEN支援と共通する熱い想いだと私は感じています。みなさまは、どう感じられますか?

教育計画研究所所長
よか出版代表
重松 孝